半畳くらいの世界

主に自分に発信しています

家庭内暴力

母の啜り泣く声と

怒鳴る父の声

 

ドンッ


という音と同時に

家が大きく揺れ

ガタガタガタと

家中の物たちが鳴く

 

両手で耳を塞ぎ

兄と2人

テレビの前に

小さく並んだ

 

音が鳴り止むのを

ひたすらに

待つだけだった

 

音が止む

 

頭の中で父と母の気配を読み

それが終わったのか確認をして

部屋に戻る

 

部屋を見渡し

静かに間違い探しをする

 

床に落ちている

血のついたタオル

 

勉強机に飛んだ血

 

そのまま眠る。

 

母の腫れた顔は

覚えていないけれど

勉強机に飛び散った血は

今でも

ハッキリと覚えている

 

分からないように

目につかないように

跡形もなく

拭き取っていて欲しかった

 

父に対する

これ見よがしの

母の小さな抵抗は

私の中に大きく残っている